キルギスはほとんどの人がノービザで入国できて、そのうえ物価も安いので周辺国のビザをゲットしにやって来る旅行者が多い。かく言う私もその一人で、中国のビザを取得する為にやって来た。
日本でもそうだけれど大使館で個人で取得するのは難しいようなので、旅行代理店を通して取得することに。
宿のオーナーに聞いても詳しいことは分からないとのことで、手当たり次第に旅行代理店をあたって行くことにした。
旅行代理店1軒目、中国大使館に電話をしてくれ申請に必要な書類を教えてくれる。けれどそれらは私には用意出来ないものであったし、代理申請をして欲しかったのでお礼だけ言って代理店を後にする。
旅行代理店2軒目、今はこの代理店では取得は出来無いとのこと。ウズベキスタンに旅行予定は無いか聞かれ、無いと答えるとウズベキスタンだともっと申請がしやすいと言われる。
どちらも女性が対応してくれて、とても丁寧で優しかった。
とにかく取得が難しいことは分かった。とりあえずお昼ご飯を食べて、今後の事を考えることに。幸い、日本人は、ビザ無しで2週間は中国を旅行ができる。
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お昼ご飯を食べて、ひとまずホステルに戻って、取得について調べようと帰路に着く。すると、もう1軒、旅行代理店を見つける。そこには"VISA"の文字。ダメで元々と思いながら、中に入って受付のお姉さんに聞いてみると、どこかに電話をした後、こちらを見て"可能よ"のこと。
インビテーション(招待状)を制作してくれるとのことで、インビテーションが50ドル、ビザ代が160ドルとのことだった。日本では4千円ほどで取得出来るのでかなり高いけれど、以前聞いていた値段通りであったし、選択肢はなかった。
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そして金曜日の今日、代理店の人と待ち合わせして、中国大使館へ向かう。
突然日本語で"はるかさんですか?"と聞かれる。突然の日本語に驚いて、頷いた後、挨拶。
日本語を少し話すその女性、ジャズグラさんと中国大使館へ。
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行ってみるとすでに20人は並んでいる。それでも押し合いへし合いは全くなく、名簿に名前を書いて順に中へ入っていくといったとてもスムーズなものだった。
持って来た申請用紙に誤りがあったので、書き直していたら、別のキルギス人の男性がやって来て、私のまだ描き途中の申請書をさっと奪い、家族欄のところにサラサラっと私の家族ではない名前を記入して、申請書の全ての項目を埋めた。
ジャズグラさんを見ると、"大丈夫です"
とにっこり微笑んだので、そのまま提出することにした。
ドキドキしながら受付へ行くと、担当者が申請用紙を指差して、
『コレハナンデスカ?』
と日本語で聞いてきて、はははと笑った。そして、そのまままにこやかに"OK !"と言って申請は終了した。
本当にこれでビザが取得出来るのか謎である。それでも、いちかばちか、かけてみることにする。
結果は、来週の金曜日。
H.
2015.5.15
Bishkekにて