sfogliatella (スフォリアテッラ)
以前お伝えしたあの、パリパリふわふわのナポリの焼き菓子である。
初めて食べて感動を覚えた場所が、プローチダ島のお菓子屋さん。
どこへ行っても美味しいと思っていた。ナポリへ行くならば、食べ比べをしてみようと、Barへ。
スフォリアテッラを頼むと、ふわふわのスフォリアテッラが出てきてしまった。というのもスフォリアテッラは、パイ生地ではないバージョンの2種類あるのだ。美味しかったけれども、違う。これは先日の話。
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本日、気を改めて別の店先に並んでいたスフォリアテッラを頼む。
そしてひと口。これはなんだか違う。まず、パリパリ食感がなく生地が分厚い。噛み進めてもその生地が口に残る。そして生地は生地、クリームはクリーム、とそれぞれバラバラになっている。食べるのにとても時間がかかってしまった。
そして食べた後、翌日まで胃もたれが続いてしまった。
"そんなことって…"としばらく呆然としてしまった。何かの間違いかと思い、胃もたれしながらも、今度はお菓子屋さんで頼んでみた。
(パクパク食べるけれど結構命懸けであったりする)1.20でほんの少しお高い。
食べてみると、今度はパリパリ食感がする。やっぱりさっきのお店が美味しくなかっただけなんだと思ったのも束の間。食べ進めようとするとスルスルスルっとパイがほどけてしまった。さらにパイ生地の内側にはジワリと油が滲んでいる。そしてこのスフォリアテッラも、生地とクリームの間に空洞かありバラバラになっていた。
もう1つ食べ比べてみたかったけれど、さすがに無理だった。
スフォリアテッラはもともとそういうものなのかもしれないし、定義もそんなに無いのかもしれない。それでも、いつも食べているあのおじさんのスフォリアテッラは本当に美味しい。
まず胃弱な私が全く胃もたれせず、"もう1つ"と食べれしまうくらいに軽い。そしてどこから食べても、パイ生地が崩れることなく最後まで綺麗。
薄くパリパリのパイとふわふわのクリームの間に空洞はなく、一体化している。だから同時に別々の食感を楽しめる。
味に細かい方ではないし、物凄く癖のあるもの以外に好き嫌いもそんなにない。
それでも、やっぱり、やっぱり。
あのプローチダ島のスフォリアテッラは抜群に美味しい。
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さて、フェリーのチケットを買ったし、雨上がり、虹の刺す夕方のナポリを出港。再びあの美味しいスフォリアテッラのあるプローチダ島へ。
H.
2015.3.5
napoliからprocidaへ向かう船の中にて